無料ブログはココログ

« 2012年5月 | トップページ | 2013年6月 »

2012年6月

2012年6月15日 (金)

業務の心理的負荷

東京地裁平成23年 3月 2日判決(労判 1027号58頁)

 大手スーパーの店舗の鮮魚部チーフとして稼働していた従業員が、気分障害又はうつ病の精神障害を発病して自殺したというケースです。
 労基署は、労災保険法上の遺族補償給付等について不支給処分でした。
 そこで、遺族が提訴し、この判決となりました。

 判決では、労災認定が可能なので、不支給処分は取り消されるべきという判断です。

 このような精神障害による場合は、 
  業務の心理的負荷
というところを見ます。

 裁判所は、このケースについて
 ・ 短期間に他店に異動している
 ・ 新任のチーフへの就任,新装開店準備業務の担当等といった出来事の重なり
 ・ チーフ就任に伴う業務の質的・量的な増加
 ・ 新装開店後の売上増を期待される立場に置かれたことに伴う強度の精神的プレッシャー
 ・ 周囲の支援状況
 ・ 長時間労働による疲労の蓄積
を検討し、業務の心理的負荷の総合評価は,「強」と認定しました。

厚生労働省は、2011年12月26日に
「心理的負荷による精神障害の認定基準について」
という通達を出しており、労基署はこの通達のもとに現在では運用を行なっています
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/dl/120118a.pdf
(PDFファイル)


労災関係のご相談は無料(初回)
 ***************************************
千葉市中央区中央4-8-8日進ビル5F
法律事務所大地
電話でのご相談受付は
  平日午前9:15〜午後5:00は、043−225−0570まで。
  平日午後5時〜午後7時半、土日祝午前9時から午後7時半は、
  043−221−1388(相談受付専用)までお電話下さい。
  ****************************************


 

2012年6月 6日 (水)

執行役員は、労災の対象である「労働者」といえるか

労災の対象者は、「労働者」です。
会社の社長は「労働者」ではありませんから、労災は適用になりません。

会社の役員も「労働者」ではないのですが、最近は、名ばかり管理職、つまり、実態は労働者であるということもあります。
こういう場合は、労災の対象になります。

東京地裁平成23年 5月19日判決(労判1034号62頁)は、執行役員とされていた方に対して、「労働者」であると認定したケースです。

労働者であると認めた理由は次のようなものです。
1 役員報酬ではなく,基本給名目で報酬の支払を受けていた。
(つまり、執行役員に対する報酬について,取締役とは異なる報酬体系及び経理処理がとられていたことを示す)

2 執行役員は,一般取締役より報酬ベースが低くされていた(これも1と同じく取締役とは異なることを示す事実です)

3 執行役員の報酬の支払は,経理処理上,本件会社の従業員に対する賃金支給として処理されていた

4 会社の指揮監督の下で建設機械部門における営業・販売業務を行っていた

 このような
  業務実態,会社による指揮命令,報酬の労務対償性
という点を総合考慮して、裁判所は判断しています。

 この辺は会社によりけりでしょうから、このようなケースが問題となる場合は、弁護士になどによる綿密な調査が必要とされてくるでしょう。

労災関係のご相談は無料(初回)
 ***************************************
千葉市中央区中央4-8-8日進ビル5F
法律事務所大地
電話でのご相談受付は
  平日午前9:15〜午後5:00は、043−225−0570まで。
  平日午後5時〜午後7時半、土日祝午前9時から午後7時半は、
  043−221−1388(相談受付専用)までお電話下さい。
  ****************************************

« 2012年5月 | トップページ | 2013年6月 »