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2013年9月

2013年9月30日 (月)

マタニティハラスメント

今回取り上げるのは、「マタニティハラスメント」(マタハラ)。労働問題を得意分野とする井川夏実弁護士(千葉県弁護士会)に聞いてみた。

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-「マタニティハラスメント」とは?

「妊娠や出産をした従業員に対して、残業・重労働を強いる、正社員から契約社員へ雇用形態を変更する、会社を辞めるよう求めるといった嫌がらせのことです。」

-そういうことはしてはいけないですよね。

「はい。会社が、妊娠・出産を理由に、会社を辞めるよう求めてきたり、正社員から契約社員になるよう求めることは、明らかに男女雇用機会均等法に反する違法行為です。」

-どうしたらよいでしょう?

「このような会社の違法行為に対しては、撤回を求め、慰謝料等を請求していくことになります。」

-マタハラで従業員を自主退職へ追い込まれそうなときはどのように対応したら良いでしょうか?

 「まず、”嫌がらせを受けた”という証拠を集めることが重要です。どのようなことを言われたのか、やらされたのか、メモの作成や可能であれば、発言を録音するなどして、証拠を集めてください。”嫌がらせを受けた”ということを理由に、上司や会社に責任を追及するにしても、言った、言わないの争いになった場合、従業員側が負けてしまいます。ですから、上司や会社が言い逃れできないような証拠を収集することが必要になるのです。収集された証拠をもとに、上司や会社の責任を追及していくことになります。」

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 妊娠出産してこれからも働こうと思っていのに、それに冷水を浴びせるようなマタハラは許せない。
 しかし、自分の身は自分で守るしかないようだ。
 マタニティハラスメントを受けている、または受けたというかたは、弁護士への相談を考えたほうがよいようだ。
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労働問題のご相談は無料(初回)
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千葉市中央区中央4-8-8日進ビル5F
法律事務所大地
http://www.lo-daichi.com/

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  平日午前9:15~午後5:00は、043-225-0570まで。
  平日午後5時~午後7時半、土日祝午前9時から午後7時半は、
  043-221-1388(相談受付専用)までお電話下さい。
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2013年9月24日 (火)

痴漢したら懲戒解雇されてしまう?退職金はどうなる?

痴漢冤罪などという言葉があるように、痴漢は普通のサラリーマンにとっても全く無関係とはいえない時代になってしまった。
今回は、実際に痴漢をしてしまった場合、会社との雇用関係はどうなってしまうのだろうかという問題について、岩永愛弁護士に聞いてみた。

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-痴漢をしたら懲戒解雇されてしまうような気がしますがやはりそうですか?

「多くの会社では、就業規則の懲戒事由として「不名誉な行為をして会社の体面を汚したとき」「犯罪行為を犯したとき」などの条項を設けていますから、直感的にそう思ってしまうのも、仕方ないかもしれませんね。」

-ということは、解雇ではない場合もありうると?

「そうです。痴漢行為は、業務自体とは関係なくなされた私生活上の行為です。私生活上の行為について懲戒処分できるかは争いがあり、ケースごとに判断する必要があります。」

-そうなんですか。過去にそういう例があるのですか?

 「例えば裁判例をみてみると、小田急電鉄事件(東京高裁平成15年12月11日判決)では、鉄道会社の従業員が、痴漢行為をした場合、懲戒解雇を有効と判断しています。」

-やはり、解雇になってしまうんじゃないですか。

 「落ち着いてください。このケースでは、痴漢行為をすればどのような場合でも懲戒解雇ができると判断したわけではなく、本件従業員が鉄道会社の社員であったことや、半年前にも痴漢行為で処罰されて昇給停止・降職の処分を受けていたにも関わらず、再び痴漢行為をしたなどの事情から、懲戒解雇を有効と判断したものです。」

-ということは、どういうことですか?

「もし従業員が鉄道会社の社員ではなく、以前に痴漢行為で処分を受けたこともなかったとしたら、直ちに懲戒解雇をすることは許されないという判断も充分あり得るということです。
 それと、懲戒解雇となった場合にも、退職金については注意してください。」

-懲戒解雇となったら、退職金がでないというのが常識ではないんですか?

 「それが違うんです。
 小田急電鉄事件では、懲戒解雇は有効としたものの、退職金については一定割合を支給するべきとし、退職金の3割を支給すべきと判断しています。」

-懲戒解雇でも、退職金を30%もらえるということですか!

 「退職金は賃銀の後払い的性格もあるので、退職金の全額不支給が許されるには、「永年の勤続の功を抹消してしまうほど、背信性の強い行為であることが必要である」とされています。懲戒解雇が有効だとしても、退職金の全額不支給が許されるとは限りません。」

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痴漢をしたら、懲戒解雇で退職金はもらえないものと思っていたが、そうでもないようだ。

解雇になりそうだとしても、法律上の手段が取れるかもしれない。
自分の立場が弱いものだとしても、法律上正当な権利は保障してもらいたいと誰しも思うもの。
労働問題に詳しい弁護士に一度相談していただきたい。
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2013年9月18日 (水)

最低賃金について

「最低賃金」という言葉をときどき耳にするがどういうことだろうか。
佐藤優樹弁護士に聞いてみた。

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-最低賃金とはどういうものですか?

「最低賃金とは、法律により国が定めた、使用者が労働者に対して支払わなければならない賃金の最低額です。」

-具体的にはどういうことなんでしょうか?

「最低賃金額より少ない賃金額を合意していても、無効になります。
また、最低賃金額を支払わない使用者には、罰則もあります(地域別最低賃金の場合)。」

そうなんですか。労働者を保護する制度なんですね。実際にはどのくらいの金額なんでしょうか。

「今年度(2013年度)は、全国平均で15円の引上げで最低賃金額は764円となりました。千葉県では引上額は21円、最低賃金額は777円になる見込みです。
今回の改定により、従来から指摘されていた、生活保護の受給額よりも最低賃金で働いた場合の手取りが少なくなる逆転現象は、北海道を除いて解消されます。」

-そういえば、確かに生活保護との関係で最低賃金が問題とされていましたね。
ところで、自分の給料が最低賃金を上回っているかどうかは、どうすればよいでしょうか?

「最低賃金額は時給で定められていますので、月給や日給等の場合、自分の賃金が最低賃金額以上かどうかチェックするためには、自分の賃金を時給に換算する必要があります。
最低賃金の対象となる賃金は、通常の労働時間に対して支払われる賃金に限られ、ボーナスや通勤手当、臨時の手当などは含まれないという点は注意してください。
具体的な計算方法は、厚生労働省のホームページを参考にしてください。」
http://pc.saiteichingin.info/index.html

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最低賃金とは労働者の生活にとって重要な制度のようだ。
自分の賃金が最低賃金以上かどうか、この機会に一度チェックしてみてはどうだろうか。
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2013年9月 9日 (月)

サービス残業代の請求

 平成25年9月2日に厚生労働省が実施したいわゆる「ブラック企業」に関する相談で,最も多かった内容は,いわゆる「サービス残業」だったそうです。


 サービス残業の場合,残業したことをタイムカードやその他の資料で証明することが出来れば,会社等に対する残業代(割増賃金)の請求が認められることにほぼ問題はありません(賃金の計算などの細かな問題や,2年間の時効期間などはありますが。)。

 ただ,残業代を支払ってもらいたい場合,どのようにしたらよいのか。会社等に掛け合って支払ってもらうにこしたことはありませんが,すぐに支払ってくれるような会社であれば,そもそもサービス残業などはさせないでしょう。


 労働組合に加入していれば,組合を通じた交渉により解決が図れるかもしれません。しかし, 労働組合に加入していないか,加入している労働組合には交渉力が無い場合には,公的機関に対し解決を要請することになります。その要請先は,①行政機関と②裁判所の2つです。


 行政機関に対する解決の要請方法としては,労働基準監督署に申告することができます。労基署に配置されている労働基準監督官からの是正勧告等によって解決が図れるかもしれません。ただ,是正勧告等には強制力がないので,会社が従わない場合には,これだけでは解決することができません。

 労基署に対する申告以外にも,都道府県労働局に対し助言・指導を求めることや都道府県労働局に置かれた紛争調整委員会へのあっせんの申請という方法があります。ただ,これらの方法についても強制力はないため,会社との間で話し合いが付かなければ,解決することはできません。


 上記方法によっても解決が付かない場合や,そもそも話し合いの余地がないような場合などは,裁判所に対し解決を要請し,強制的な解決を図ることになります。

 裁判所に対する解決の要請方法としては,①支払督促申立,②民事調停申立,③労働審判申立,④訴訟提起などがあります。

 これらの方法については,それぞれ一長一短があり,事案に応じて適切な方法を選択することが望ましいため,専門家である弁護士に相談されることをお勧めします。弁護士に相談などをする場合,収入や資産などが一定の基準以下であれば,日本司法支援センター(法テラス)の制度を利用することで,同一の内容について3回まで無料で相談を受けられたり,訴訟などの手続を依頼するときの弁護士費用の立替払いを受けられたりすることができますので,ご活用ください。


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2013年9月 3日 (火)

仕事上のミスと解雇

仕事のミスで、会社に損害を出してしまい、会社から「おまえはクビだ」(解雇)と言われたとします。


しかし、法律上は、ミスを犯したからといって(ミスの大きさにもよりますが)、かならずしも、解雇が認められる訳ではありません。


参考となる、ケースがあります。


 ラジオ局のアナウンサーが、2回寝過ごし、1回目は、10分番組を全く放送することができなかった、2回目は10分番組のうち、5分間放送することができなかったことを理由として、解雇された事件で、解雇の有効性が争われたことがあります。


 このケースで、裁判所は、解雇は無効(つまり、アナウンサーは働き続けられる)と判断しました(注)。


 このような放送事故で、解雇という重い処分を適用するのは合理的ではないし、他の処分者や前例と比べ解雇は重すぎるというのがその理由です。


 仕事上のミスがあったとしても容易に解雇が許される訳ではありません。それまでの前例、他の者との比較(相当性)、解雇という重い処分で臨まなければならないほど重大なミスなのか等(合理性)を考慮する必要があるのです。

会社から、ミスが原因でクビだと言われたからといって、あきらめず、一度、弁護士にご相談ください。


*参考判例

高知放送事件(最高裁S52.1.31労判268号)


(注)

裁判所は、

・寝過ごしは悪意・故意ではない

・アナウンサーを起こす担当者も寝過ごしている

・アナウンサーが謝罪していること

・会社が寝過ごしを防ぐ為の方策をとっていないこと

・アナウンサーを起こす担当者は「けん責処分」であること

・アナウンサーの勤務態度にこれまで問題はないこと

・この会社では、寝過ごしを理由に解雇されたことはないこと

から、解雇を無効と判断しました。


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