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2014年1月14日 (火)

【インターネットの私的利用を理由とした処分】

今や生活に欠かせないツールとなったインターネット。
職場でもインターネットに接続したパソコンを業務に利用している方が多いのではないでしょうか。

しかし、こうした状況を背景として、近時、職場におけるインターネットの私的利用が問題となるケースが増えているようです。
たとえば、業務用のパソコンで、私的な目的にインターネットを利用したことを理由に、会社から解雇されたり、懲戒処分を受けるといった事例です。

確かに、インターネットの私的利用は、労働契約上の義務に違反する行為です。
まず、勤務時間中、職務に専念するという義務に違反しています(職務専念義務違反)。
また、勤務時間外に利用した場合でも、会社に通信料金や電気料金の負担を生じさせるという意味において企業の秩序を乱す行為です(企業秩序遵守義務違反)。

しかし、このような義務違反があったからといって、直ちに解雇されたり懲戒処分を受けたりすることになるかというと、必ずしもそうではありません。

裁判例を見ると、使用した時間や頻度等によって処分の妥当性が判断されており、解雇や懲戒処分を無効としたものもあります。

例えば、東京地裁平成19年9月18日判決(労判947号23頁)は、ある会社の従業員が、約13か月の間に、合計32通の私用メールを送信したこと等を理由に会社から懲戒解雇を言い渡された事案において、解雇を無効と判断しました。

裁判所は、上記私用メールについて、頻度は1か月に2、3通にすぎない、内容も、取引先の関係者からの世間話に応じたもの、母校の後輩からの就職相談に答えたもの、社員との懇親会の打合せといった、やむを得ないものやその必要性をあながち否定しがたいものも含まれている、その作成に長時間を要し業務に具体的支障を生じさせたと解されるメールも存在しないとして、社会通念上許容される範囲を超えるものであったとは認められず、私用メールを禁止した就業規則違反に問うことはできないとしています。

この事案では、私用メール以外にも、業務に関する虚偽の報告や他の従業員に対する誹謗中傷等も問題とされていましたが、裁判所は、その具体的内容や経緯等を考慮して、解雇を正当化し得るほどの強い非難に値するものとは解されないとして解雇を無効と判断しました。

このように、インターネットの私的利用等、何らかの義務違反行為をしてしまったとしても、直ちに解雇や懲戒処分を受けなければならないものではありません。
会社から納得のいかない処分を受けた方は、まずご相談ください。

(弁護士 佐藤 優樹)

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