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2014年3月

2014年3月31日 (月)

会社が労災保険料を納めていなかった場合、労災保険給付は受けられないのか

先日、社員の事故防止等の対策が不十分で、重大な労働災害を繰り返した企業に対して改善を指示し、従わなければ企業名を公表する制度を厚生労働省が新たに作る方針との報道がありました。

社員の安全確保に対する意識を高め、労働災害を減らすことを目的とする取り組みですが、不幸にして労働災害が発生してしまった場合、その被害者である労働者はどうしたらよいのでしょうか。

まず、会社側に安全配慮義務違反があったり不法行為に該当する場合は、民法上の損害賠償請求権が発生することになります。
また、労基法上の労災補償制度に基づく請求を会社に対してすることもできます。

しかし、民法上の損害賠償請求をするには、会社側の安全配慮義務違反や過失を立証しなければなりませんし、労災補償制度にしてみても、会社にお金がなければ補償は受けられません。

そこで、政府の運営する保険として、労働者災害補償保険制度が存在するわけです。

ところが、労働者が労災保険の手続を行うため、会社に協力を依頼しても、保険料を納めていないから保険はおりないなどといって申請に協力してくれないケースがあるようです。

しかし、そもそも会社が保険料を納めていないと、労災保険の適用はないのでしょうか。
答えは、会社が保険料を納めていなくても労災保険の適用は受けられる、です。
この場合は、会社が滞納していた保険料を徴収されるだけで、労災保険自体の適用には問題はありません。

このように、労災保険の申請をしようとしても、会社があれこれ理由をつけて協力しないことがありますが、泣き寝入りする前に、まずは専門家にご相談ください。


(弁護士 佐藤 優樹)

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2014年3月24日 (月)

女子アナがアナウンサー以外の仕事に異動を命じられた場合、これに従わなければならないのか

 女性アナウンサーはとても華やかな仕事で、女性があこがれる仕事の1つです。アナウンサーになるには、激しい競争を勝ち抜かなければなりません。やっとアナウンサーとなったのに、他の業務に異動を命じられた場合、女子アナは、その命令に従わなければならないのでしょうか。

 参考になる裁判例があります。約24年間、アナウンサーの仕事をした後、「報道局情報センター」への異動を命じられた女性社員が、その命令の有効性を争った事件があります。裁判所は、異動命令は有効であると判断をしました(最高裁平成10年9月10日労判757号20頁)。

 労働者が、「この仕事しかしない=業種限定」を主張できるのは、会社との間に業種限定の合意が認められる場合だけです。しかも、この業種限定の合意は、明文に定められていない限り、なかなか、認められることはありません。「何としても女子アナになりたい」と考え、激しい競争を勝ち抜き、やっとアナウンサーになった人でさえ(しかも、会社もそのことを十分理解している)、異動命令であれば、これに従わざるを得ません。

 その他の企業でも、これは同じことで、基本的に、就職した企業内であれば、どのような部署への異動命令にも従わざるを得ないということができます。

 ただ、嫌がらせ目的であるとか、明文で業種限定の合意があるとか、専門性の高い職業(医者なのに事務職への異動を命じられた、看護士なのに受け付け業務に異動を命じられたなど)である場合には、異動命令の有効性を争うことができます。このような場合には、一度、弁護士にご相談ください。

(弁護士井川夏実)


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2014年3月11日 (火)

残業代を請求できるとした最高裁の判決

 実際に働いた時間が法定労働時間を超えて労働した場合には,会社は残業代を支払わなければなりません。しかし,会社は,法律をいわば悪用して残業代を払わないで済ませていることもあります。

 マクドナルドに対し,店長に残業代を払うように命じた裁判例をご存知の方は少なくないと思います。この件では,いわゆる「名ばかり管理職」ということが問題となりました。
 
この「名ばかり管理職」以外にも,残業代を払う必要があるかどうか問題になることがあります。それが,「事業場外労働のみなし制」というものです。
 これは,営業社員の様に,オフィス外で働いていて実際の労働時間を把握することが難しい人に対し適用することができる制度ですが,この制度を利用し,旅行会社が添乗員に残業代を支払わなかったことが争いになり,最高裁判所が平成26年1月24日,残業代の支払いを会社に命じました。

最高裁判所は,
①業務の内容が予め具体的に確定されていて,添乗員が自ら決定できる事の範囲,その決定についての選択の幅が限られていること,
②ツアー開始前に,添乗員に対し,具体的な業務の内容を示し,これらに従った業務を行うことを命じていること,③ツアー実施中においても,添乗員に携帯電話を持たせ常時電源を入れておき,ツアー参加者との間で問題が生じるような旅行日程の変更が必要になる場合には会社に報告して指示を受けることを求めていること,
④ツアー終了後には,添乗員に対し旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる添乗日報(ツアー参加者のアンケートや関係者への問い合わせで正確性を確認できるものになっている)で詳細かつ正確な報告を求めていること
から,添乗業務について,添乗員の勤務状況を具体的に把握することが困難であったとは認められないとして,会社に残業代の支払いを命じました。

 この様に,「名ばかり管理職」かどうかということ以外でも,もらえないと思っていた残業代がもらえる可能性はあります。特に,営業社員で,詳細な業務報告を求められている場合には,認められる可能性も高いのではないかと思いますので,専門家に相談された方が良いかと思います。


(弁護士  髙 井 善 達)

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2014年3月 3日 (月)

賃金請求権の消滅時効について

労働分野の法律相談の内容は、職場での嫌がらせや解雇など多岐にわたりますが、近年は、残業代等の賃金の未払いの相談が多くなっています。

現在勤めている会社が残業代を払ってくれない、賃金が全然払われなかったので会社を辞めてしまったなど、いろいろなケースがありますが、いずれであっても、時効の問題に注意する必要があります。
未払いの賃金を請求するにも、時間制限があるのです。

民法という法律では、賃金債権の消滅時効は1年と定められていますが(174条)、労働基準法という法律では、労働者保護のため、これを2年(退職手当については5年)に延長しています(労基法115条)。

しかし、2年という期間は、長いようで短いともいえます。

たとえば、残業代が支払われないけれど転職先もなかなか見つからないので我慢して働き続けているというようなケースでは、最初の残業代未払いから2年以上が経過しているということは十分にありえるでしょう。
この場合は、まだ2年経っていない分については権利は失われませんが、2年経った分については時効にかかって請求できなくなってしまいます。

反対に、辞めてしまった会社に対しても、未払い賃金は請求できますが、やはり一定期間に限られるわけです。

このように、未払い賃金を請求する権利も、いつまでも認められるわけではありません。
賃金の未払いでお悩みの方は、お早めに専門家にご相談されることをおすすめいたします。

(弁護士 佐藤 優樹)

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