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2014年4月 2日 (水)

コンビニ店長は労働者か

店舗の店長が、実態は一般の労働者と同様に働いているのに、業務委託だから労働者ではないなどと会社から言われて過酷な条件で働かされ、条件の改善を求めてユニオンに加入する動きが最近多くみられます。

このような中で、先日(平成26年3月20日)、注目すべき労働委員会の命令が出ました。「コンビニの加盟店主は労働組合法上の労働者にあたる」というものです(なお、この命令は労働組合法上の労働者に関する判断であり、労働基準法上の労働者に関する判断ではないので、この点ご注意ください。)。

報道によると、この労働委員会の判断は、コンビニ店主が労働者に当たるかの判断は全国の労働委員会でも初めての判断であるとのことで、今回の判断が他の事案に与える影響は大きいと思われます。

事案としては、コンビニ(セブンイレブン)の加盟店主で組織されたユニオンが、会社(セブンイレブン)に対して団体交渉を申し入れたところ、会社から、「加盟店主は独立した事業者で労使関係に無い」として拒否されたため、労働委員会に救済を申し立てたというものです。このような事案で、岡山労働委員会は、加盟店主は労働組合法上の労働者にあたると判断し、会社の団体交渉拒否は、不当労働行為にあたると認定しました(岡山県労働委員会平成22年(不)第2号不当労働行為救済申立事件)。

労働委員会は、労働組合法上の労働者に関する最高裁の判断要素に、事案を詳細に当てはめた上で、次のように述べ、会社の団体交渉拒否は不当であると述べています。

「本件フランチャイズ契約が、多くの加盟店主とその家族の生活に直結するものであることに照らすと、加盟店主
に労働組合法上の労働者性を認め本件フランチャイズ契約の内容、条件等に関する事項について、会社との交渉の場を開くことが肝要と考える次第である。」

これまで、コンビニの加盟店(フランチャイジー)の店主は、会社(フランチャイザー)と対等な立場で労働条件などの交渉をするのは事実上困難な面がありました。今回の労働員会の判断は、会社との団体交渉の可能性を開かせたものといえます。

報道によると、セブンイレブン側は、今回の命令を不当として再審査の申立や行政訴訟を考えているとのことで、最終的な結論が出るのはまだ先と思われますが、加盟店の店長の労働者性は大きな争点で、今後の判断が注目されます。

(弁護士岩永愛)

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